泡のないロゼワインの思わぬ効能(Last:order通信 2021/6月号) 

お久しぶりです。
最終週ですが6月号です。

長かった休業期間を経て
ようやく営業再開ができました。
アジサイもだいぶ終わってきましたが、
こんなに軒先に植えてあるのだと驚きます。
桜からツツジにバラ、そしてアジサイと
季節を愛でるように
色々な植物を育てる文化って素敵ですよね。
朝顔にはまだ早いですが、次は何だったかな。
楽しみです。

今日のトピックスです。
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・一人飲み推奨!飲み放題開催中!
・エビにはロゼ!
・営業時間と休業日のおしらせ
・コロナ対策
・後記
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【一人飲み放題開催中!】

ようやく再開できました!
いろいろと制約が多いご時世です。
お一人で立ち寄ってくださった方に
精一杯の感謝を込めて、
飲み放題とさせていただきます。

7/1(木)まで開催いたします。
(6/30は休業日です)

60分で2000円(税込)です。
(チャージはサービスで無料)
おまかせグラスワイン(泡・白・赤・ロゼ)と
ハートランド生ビールになります。

お仕事で渋谷青山界隈に見えた際は
ぜひお顔をみせていただけると嬉しいです!

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【営業時間と休業日のおしらせ】

時短営業に伴い、
17時から(カウンター)ご利用できます!

日の長いこの季節。渋谷の夕暮れを
カウンターで眺めてお疲れをほぐしてください。

7/11まで17時開店20時まで
お酒の注文は19時までとなります。

(現在予定の平日の休業日)
6/30(水)
7/2(金)
7/6(火)
7/20(火)

東京都の方針の変更や追加の休業など、
変更もありえます。
FBページで最新情報はご確認ください。
www.facebook.com/lastorderwinebar/
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【いつもの組み合わせに飽きた時のペアリング】

ずばり!「ロゼワイン×エビ」です。
略してエビロゼ。

『陽キャなのに、陰キャ枠のロゼちゃん』

前回の馬刺しとボルドーに比べてくくりが雑。
ですが、ロゼワインを飲んだことはありますか?
泡なしの方のロゼですよ。あのメニューで時々、
申し訳なさそうにひっそりあるロゼワインです。

日本ではロゼワインは悲しいことに
なかなか流行りません。
日本の酒文化を創り上げてきた
某大手メーカーが、美しい女優さんを起用して
満月にはロゼを飲もう、と
「満月ロゼ」を打ち出したのが10年くらい前。
露出も少なかったせいか
残念ながら定着しませんでした。

対してロゼのスパークリングは、
徐々に市民権を得てきています。
桜の季節になると、桜の色のシュワシュワが
おめでたい気分と親和性が高いため
たくさんのロゼスパークリングが登場します。
この時期はロゼスパ専門展示会かのように
世界で一番ロゼスパが集約されているのでは?
と思うほどです。
それに対して、泡のない純粋なロゼワインちゃん
いつまで経っても日陰の存在です。

ロゼワインが多く飲まれているエリアは
太陽が燦燦と降り注ぐカラッとした気候です。
「爽やかでチャーミングなワイン」の
代名詞のロゼワインなのに。。。
なぜか陰キャ扱い。

ああ。ロゼワインについては切り口が多すぎて
お伝えしたいことが多すぎます。
諸々割愛して、ペアリングの話に戻しますね。

『魚介に白!の定石を広げて、
臭みを活かす知恵』

ワインの醍醐味はなんといっても
料理との相性にあります!
ワイン単体がどんなに美味しくても
口腔調味でパーにしては、
もったいないですよね。
逆に、ワイン単体では、まぁまぁかな、
と思っていたワインが合わせる料理によって、
「すごくおいしい」と
言わせしめることも可能です。

ペアリングのコツの代表格に
「色味を合わせる」があります。
つまり、食材とワインの色を合わせることです。
「魚に白、肉に赤」も、
この公式に当てはまりますよね。

オレンジがかったエビの色と
ロゼワインのサーモンピンク!ぴったりです。
ちなみに私のFBのトップページの写真は
もう10年「団扇エビとロゼ」のままです。

ブドウの果皮の成分を含むロゼワインには
赤ワインと同じく「タンニン」が
少し含まれています。
つまり、白ワインにはない成分です。

なんとか鑑定団の某N先生であれば
「ほんのりしたタンニンがエビの臭みを
取り除いて旨味だけ残してくれています。
実にいい仕事をしていますねぇ。」
「醸しの時間を短くすることで
タンニンが、エビより強くならず
いい塩梅になって溶け合うようですねえ」
なんておっしゃってくださるのでは?

タンニンの効果の一つに、
「臭み消し」があります。
エビチリなどソースに強さがあれば
赤ワインのタンニンの量にも負けません。
一方、ローストや塩味の調理方法のエビは、
赤ワインではエビのせっかくの
旨味と香りを消してしまいかねません。

白ワインでももちろんOKです。が、
磯の香りをマイナスにならない程度に
カバーして旨味を引き立てるのに
「ロゼはちょうどいい」のです。

『家計の味方ゆえの
高級フレンチにはもったいない問題』

ここで一つ問題が発生します。
ロゼの価格帯をご存じですか?

多くのロゼワインは1000円台で手に入ります。
しかも外れが少ない、
料理を引き立てる優等生です。
安い、協調性が高い、でしゃばらない。
企業でいえば、黙々と任務を遂行できる
素晴らしい人材です。
中間管理職としても完璧。
バランサーなのです。
家庭の食卓でも、和洋折衷どれとも喧嘩せず、
お財布にも優しいワインなのがロゼです。
ぜひぜひご家庭で取り入れてみてください。
Last:orderでもお向かいの精陽軒さんとの
ペアリングが楽しめますよ。

ただし、あえて例外を取り上げますが、
ロゼワインのほとんどはカジュアルワインです。
つまり、エビでも高級食材である
伊勢海老やオマールは少し注意が必要になります。
旨味が強く、甲殻に対する身の量が多いため、
匂いもいい香りでこそあれ
臭みとは言い難いのです。
ロゼワインの長所の活かしどころが少なく、
キャラが薄いゆえ、
高級エビに負けてしまうこともあるからです。

高級店であればこそ、
そこにバターやクリームなどの濃厚ソースや、
ウニやフォアグラなどの強い食材が
合わせてあることも多いのです。
そうしたお料理には、むしろ
香りや味わいの強い、酸味も高く、樽香もする
シャルドネの高級ワインを選ぶのが一般的です。

シンプルなエビフライ、アヒージョ、
エビグラタン、川エビのフライ、エビシュウマイ、
桜エビを使った和食、
などにロゼワインはおススメです!

『最後にロゼのびっくり情報』

そんな日本では陰キャ枠のロゼワインですが、
世界をみれば引っ張りだこ。
「バカンスワインといえばロゼ」というほど
夏の優雅なライフスタイルの
代名詞ワインとなっています。
フランスでは「白ワインより消費量が多く」
ロンドンではロゼワイン専門バーもあるそうです。
多様化の波はワインの世界でも起きています。

ガラパゴスも悪くはありませんが、
ロゼワインで世界を感じるのも
大げさではありますが悪くはありません。

うーん。どうしよう。
まだまだお伝えしたいことが止まりません。

ロゼでもっとお伝えしたたかった愉しみ方を
ざっくりまとめます。
①       (品種別)
カベルネなど赤ワインに使う品種比べができる。
②       (グラデーション=醸し)
薄いピンクからルビー色まで
醸しからくるタン二ンの濃さの違いを
お料理を変えて楽しめる。
③       (日本)
日本ワインはロゼこそ未知数で面白い。

ぜひ夏はロゼワインにトライしてみてください!

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【コロナ対策について】

Last:orderは
コロナ対策リーダーの登録と
研修済みの店舗です。

下記のような対策をいたしております。
・来店時の手の消毒と検温への協力をお願い
・テーブルにマスクを置かれる際は、
配布のマスクケースをサービス
・アクリルパーテーションを設置
・お食事の個別提供
・テーブルごとに消毒液を設置
・お帰りの後だけではなく、
開店前と閉店後に床と家具を消毒
・1時間ごとの化粧室の消毒
・入店人数の制限
・定期的な換気
・スタッフの手の消毒の徹底
・スタッフのマスク着用
・ブラインドによるスペースのしきり
・コロナ対策リーダーの登録と研修済み
・6/21‐7/11は一組2人まで*
・6/21‐7/11は90分まで*

*新規追加または変更点
気づいたことがあれば随時改善してまいります。
ご不便をおかけしてしまい申し訳ありません。
ご協力に感謝いたします。

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・後記

・アキラの舞台公演があります。
今回はどんな役なのでしょうか。
舞台はもちろんですが、
美術センスと工作技術を頼られて
小道具もたくさん任されてしまう彼女。
演技+隠しアキラ作品を探すのも通ですね。
詳細はこちらをご覧ください。
yamadajapan.com/stage/gimmick/

*7/5-7/20はヒラノワンオペになります。

・先日は初めて坂東玉三郎さん出演の
歌舞伎を観劇しました。
これが市川海老蔵さんを観ていれば
エビロゼと相まって完璧でしたね。

どこか冷静になってしまって
感情移入し切れないのが今までの
初心者な私の歌舞伎観劇なのですが、
今回は身を乗り出して観てしまいました。
唯一無二の女形はやはり違かった。

ファンの方に叱られそうですが、
落ちぶれた役の時のコミカルな声が
どうにも志村けんさんの殿様を彷彿させられ
気品あふれる役とのギャップにくぎ付けでした。

ささやき声が2階席まで届く。
重いかつらと衣装でイナバウワーをする
柔軟さと体力。
日々の研鑽に圧倒されます。

ブドウの樹も古木の良さが
凝縮感にあらわれます。
熟成したワインにも若いワインにはない
重厚で複雑な味わいがあります。
時間を愛でるように
ゆっくりと味わう楽しみがあります。

ワインの学びも同様で、深さにも面白さにも
終わりはありません。
なんだか勇気をもらえた観劇でした。

・そろそろリアルなセミナーもして欲しい!と
お声もいただいております。
嬉しい限りです。
アキラが帰ってきたら、スパークリングワインの
セミナーをまた開催しようと思います。
8月頭がよろしいでしょうか。
次回のメルマガでご案内させていただきます。

いつも応援していただきありがとうございます。
感謝を込めて